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2023.8.12

高校野球でおなじみの曲も!
ヴァン・マッコイの隠れた名盤

33rpm SEASON III(2023年8月19日OA)No.182
ヴァン・マッコイ『リアル・マッコイ』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
8月はファンキーでメロウな、昭和の香りがするソウル・ミュージックをお届けしています。「SWEET SUMMER SOUL」今回は、作曲家・音楽プロデューサーでもあるヴァン・マッコイが1976年にリリースしたアルバム『リアル・マッコイ』です。


スタイリスティックスをフィリー・ソウルのグループから、世界のスターへと押し上げた立役者ヴァン・アレン・クリントン・マッコイは1940年1月6日ワシントンDCに生まれました。裕福な家庭に育ったヴァン・マッコイは母親の影響で音楽に親しみ、教会でクワイアに参加。小さい頃からピアノを習い、ヴァイオリンの弾ける兄と二人でマッコイ・ブラザーズとして公共の催しや、ティー・パーティーなどで演奏を披露しています。その兄ノーマンはじめ、高校の友達とスターライターズというドゥーワップ・グループを結成。ヴァンはリード・ヴォーカルで、プロのミュージシャンとツアーに出たこともありました。

その後グループは解散、大学へ進学しますが音楽への道を目指し2年で中退。自身の活動と並行してソング・ライターとしてコロンビアと契約、数々のアーティストへの楽曲提供、ピーチズ・アンド・ハーブのプロデュースを行ったりしました。その一方で、1966年にはミッチ・ミラーのプロデュースによってアルバム『ナイト・タイム・イズ・ロンリー・タイム』でシンガーとして本格デビュー。

70年代にはアレサ・フランクリンはじめ、様々なアーティストへの楽曲提供を行いながら72年ブッダ・レコードに移り、一流ミュージシャンと『ソウル・インプロヴィゼイション』をリリース。74年からはスタイリスティックスのサウンド・プロデュースを担当して、75年のシングル「愛がすべて」が世界中でヒットして、超売れっ子プロデューサーとなりました。アーティストとしても、75年にアヴコからリリースしたアルバム『ディスコ・ベイビー』からシングル「ハッスル」が大ヒット、全米総合チャート、ソウル・チャート共に1位を獲得、アルバムはソウル・チャートで1位となりました。「ハッスル」はグラミー賞ポップ・インストゥルメンタル賞を受賞、以後彼の代名詞となりました。



ちょうどブームとなっていたディスコの帝王とみられるのが不本意だったのか、翌76年には『リアル・マッコイ』というアルバムをリリース。ほぼ全曲自身のオリジナル曲でまとめられ、ロックやジャズ、またはクラシック的なアレンジによる“本物”の音楽性を聴かせてくれました。アルバム収録曲の「宇宙大作戦のテーマ」はあのウルトラ・クイズ番組テーマ、「アフリカン・シンフォニー」は甲子園球場でもおなじみのナンバーとなりました。またプライプライベイトでは、73年に母親が、そして76年には大好きだったおばあちゃんを亡くした哀しみからなのか、急に売れっ子になった激務からか1979年7月6日、心臓発作を起こしたまま帰ってくることはありませんでした。39歳というあまりの若さでした。


ヴァン・マッコイのアルバム『リアル・マッコイ』
SIDE A

「ジェット・ハッスル」
「ひとめぼれ」
「トゥ・イーチ・ヒズ・オウン」
「ナイト・ウォーク」

SIDE B
「スイート・リズム」
「宇宙大作戦のテーマ」
「ディスコ・パーティー」
「アフリカン・シンフォニー」

ヴァン・マッコイのアルバム『リアル・マッコイ』いかがでしょうか?
ちなみに、このアルバムも「ハッスル」も、参加ミュージシャンはゴードン・エドワーズ、スティーヴ・ガッド、エリック・ゲイル、リチャード・ティーなど後にスタッフを結成するスーパー・メンバーだったのです。

★ヴァン・マッコイ OFFICIAL

33rpm『リアル・マッコイ』ヴァン・マッコイ
●ON AIR:2023年8月19日(土)21:00~21:55

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