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2023.8.05

ファルセット・ヴォイスが世界中に
スタイリスティックスのヒット作

33rpm SEASON III(2023年8月12日OA)No.181
スタイリスティックス『サンキュー・ベイビー』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
8月はファンキーでメロウな、昭和の香りがするソウル・ミュージックをお届けしています。「SWEET SUMMER SOUL」今回も、フィラデルフィア・サウンドからスタイリスティックスが1975年にリリースしたアルバム『サンキュー・ベイビー』です。


ソウル・ミュージックを洗練されたポップスへと昇華させた、フィラデルフィア・サウンド。スタイリスティックスはフィラデルフィアの二つのグループから1966年に結成されました。リード・シンガーのラッセル・トンプキンス・Jr.は、1951年3月21日生まれ。父親の影響で音楽に興味を持ち、高校のグループ、モナークスで歌っていました。そのメンバーからジェイムス・スミス、エアリオン・ラブ、そしてライバルのパーカッションズからジェイムス・ダン、ハーブ・マレルが加わってスタイリスティックスが誕生。



始めはペンシルベニア州近郊で歌っていましたが、地元のレコード会社と契約。1970年、念願のデビュー・シングル「ビッグ・ガール」はローカル・ヒットとなり、これがきっかけでメジャー・レーベルのアヴコと契約しました。アヴコは、フィラデルフィアきってのプロデューサー、トム・ベルを起用して1971年にアルバム『スタイリスティックス登場』でデビューしました。アルバムから、「ストップ、ルック、リッスン」「ユー・アー・エヴリシング」「ゴーリー・ワウ」と次々ヒットを飛ばし、アルバム総合チャートで23位、ソウル・チャートでは3位と大ヒット。72年に『ラウンド2』、73年に『ロッキン・ロール・ベイビー』と、トム・ベルのもと、スウィートで洗練されたフィラデルフィア・サウンドを確立しました。



1974年からはトムから離れ、『スタイリスティックスIV』はヒューゴ&ルイジのプロデュース・チームが手掛け、少し方向性が変わってきます。アルバムから、「誓い」をシングルとしてリリースすると全米2位のスマッシュ・ヒット、『スタイリスティックスIV』は過去最高のヒット・アルバムとなりました。またこの作品から、アレンジはヴァン・マッコイが担当、ディスコ風な音作り、ラッセルとエアリオンのデュエットなど、サウンド面でも変化が見られます。



すると次第にファン層もかわって、本国アメリカよりもイギリスで人気が急上昇。75年のアルバム『サンキュー・ベイビー』から、「愛がすべて」は全英チャートで3週連続1位となり、日本でも彼ら最大のヒットとなりました。

76年にはヒューゴ&ルイジが興したH&Lレーベルへ移籍。80年代以降はヒット・チャートからは遠ざかってしまいますが、それでも活動を続けていました。しかし2000年には、リード・シンガーのラッセル・トンプキンス・Jr.が脱退。以後メンバー・チェンジを経て、現在オリジナル・メンバーはハーブ・マレルとエアリオン・ラブ。2004年にラッセルはニュー・スタイリスティックスを結成して活動、一方オリジナル・スタイリスティックスも、ツアーを中心に活動を続けています。


スタイリスティックスのアルバム『サンキュー・ベイビー』
SIDE A

「サンキュー・ベイビー」
「愛がすべて」
「アイム・ゴンナ・ウィン」
「甘い傷」
「ディスコ・ベイビー」

SIDE B
「フロム・ザ・マウンテン」
「涙と思い出」
「ホンキ―・トンク・コーヒー」
「ホワット・ゴーズ・アラウンド」
「ステイ」
「シング・ベイビー・シング」

スタイリスティックスのアルバム『サンキュー・ベイビー』いかがでしょうか?
ちなみに、フィリー・ソウルの代表と言われるスタイリスティックス。その中心にいたソングライター・コンビ、ギャンブル&ハフのレーベル、フィラデルフィア・インターナショナルに属したのは80年代になってからでした。

★スタイリスティックス OFFICIAL

33rpm『サンキュー・ベイビー』スタイリスティックス
●ON AIR:2023年8月12日(土)21:00~21:55

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