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2025.2.15

2月はDancin’ 80's
前はパンクだったの!?モダン・ロマンス

33rpm SEASON IV(2025年2月22日OA)No.261
モダン・ロマンス『トリック・オブ・ザ・ナイト』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
一年で一番寒さが厳しいシーズンということで、今月は皆さんに温まっていただけるよう、ダンサブルなレコードを紹介してきました。

「ダンシング’80s」最後にご紹介するのは、80年代初期にイギリスで人気だったバンド、モダン・ロマンスの『トリック・オブ・ザ・ライト』です。


モダン・ロマンスの前身は、レイトン・バザーズというパンク・バンドでした。1954年12月10日ロンドン生まれのシンガー、ジェフリー・ディーンと、同じ54年11月28日エセックス生まれのベーシスト、デイヴィッド・ジェイムズはガレージ・バンドを組んでいましたが、時代の波に乗ってパンク、ニューウェーヴ路線にシフト。1977年インディーズからレコード・デビューします。



BBCと新聞社主催によるコンテストでメジャー・デビューのチャンスを掴み、1979年「サタデイ・ナイト」をリリースすると何とかチャート・イン、TV出演も果たしました。しかしその頃になるとパンク・ムーブメントもひと段落し、1980年にバンドは大きく舵を切ります。ディーンとジェイムズはメンバーを一新して、エレクトロ・ポップ・バンド、モダン・ロマンスを結成。



WEAと契約して「モダン・ロマンス」をリリースしますが、ヒットには至りませんでした。次作も不発だったので再びメンバー・チェンジを行い、ラテンやサルサの要素を加えた音楽性に変更。トランペットも入って、クラブ・シーンに寄せた81年の「サルサに夢中」が全英12位のヒット。続いて「今夜はアイ・ヤイ・ヤイ!」「おしゃべりクイーン」などのヒットを繰り出し、ファンクとラテンの融合という意味で“ファンカ・ラティーナ”と呼ばれるようになりました。



しかしここでフロントマンのジェフリー・ディーンがソロ活動のため脱退、代わりにマイケル・J・マリンズが加入して、サウンドはよりポップに変化。82年、新体制で発表した「ベスト・イヤーズ」は全英4位の大ヒットとなり、「ハイ・ライフ」「クレイジー・リズム」とTOP10ヒットを放ち絶頂期を迎えます。しかし92年のクリスマス・アルバム以降人気に影が差しはじめ、またまたイメージ・チェンジを図りますが、時代にフィットすることなく85年に解散しました。



ソロ活動していたジェフリー・ディーンは、その後TVプロデューサー、脚本家に転身。デイヴィッド・ジェイムズは音楽産業の裏方へとまわり、コマーシャルや映画音楽を手掛けたりアーティストのマネージメントなどで手腕をふるっています。



唯一、絶頂期から解散までリズムを刻んだドラマーのアンディ・キリアコウが、自らヴォーカリストとなって、1999年に新生モダン・ロマンスを結成。2019年に新曲を発表して、かつてのヒット曲を再録音したベスト・アルバムをリリース。その後もライヴを中心に様々な活動を続けています。


モダン・ロマンスのアルバム『トリック・オブ・ザ・ライト』
SIDE A

「ハイ・ライフ」
「クレイジー・リズム」
「ベスト・イヤーズ」
「グッド・フィーリング」
「ウォーキング・イン・ザ・レイン」

SIDE B
「レッツ・ゴー」
「チェリー・ピンク・チャチャ(セレソ・ローサ)」
「アフター・オール・ジス・タイム」
「愛しのダンサー」
「クラブランドでひとりぼっち」

モダン・ロマンスのアルバム『トリック・オブ・ザ・ライト』いかがでしょうか?
ちなみにこのアルバムの音は、クラブ・サウンドと呼んでもおかしくないですが、デヴィッド・ボウイなどを手掛けた、トニー・ヴィスコンティがプロデュースしたロックです。

★モダン・ロマンス オフィシャル

33rpm『トリック・オブ・ザ・ナイト』モダン・ロマンス
●ON AIR:2025年2月22日(土)21:00~21:55

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