2023.4.01
Winds of City Pop
レコードで聴く杉真理
33rpm SEASON III(2023年4月8日OA)No.163
杉真理『STARGAZER』
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
今月33rpmは、春に相応しいシティポップをお送りしています。「Winds of City Pop」4月8日は、杉真理が1983年にリリースしたアルバム『STARGAZER』です。
デビュー45年を迎えた“ミスター・メロディー”杉真理は、1954年3月14日福岡県で生まれした。小学5年生で聴いたビートルズに衝撃を受け、ラジオで洋楽を聴くようになります。するとジョン・レノンに憧れ、ベニヤでギターを作り、ビートルズにハマっていきます。中学に入ると本物のギターを手にしてPPM、CCRなど洋楽をコピー。高校生でバンドを始め、福岡出身の先輩バンド、チューリップとも共演したそうです。1972年慶應義塾大学工学部に進み、軽音楽同好会「リアルマッコイズ」のバンド、ピープルに参加。一年後輩には、あの竹内まりやが在籍していました。
ピープルは、1974年のアマチュア・コンテスト「ポプコン」に参加したのをきっかけに、数々のコンテストやイヴェントに参加して注目度を上げていきます。バンドはやがてMari & Red Stripesと名を変え、77年にシングル「思い出の渦」でデビュー。そのメンバーには竹内まりや、安部恭弘といった、後にソロ・デビューするシンガーが在籍しました。翌年、杉真理&レッド・ストライプス名義でアルバムをリリースした後、急性髄膜炎で活動休止。その間デビューの決まった竹内まりやに作曲を依頼され、作家としても活動を始めました。
1980年にはビクターからCBSソニーに移籍して、ソロ・デビュー。
アルバム『SONG WRITER』を発表しながら、まさに作家としてアイドル等に楽曲提供をしていきます。81年、新宿ルイードで行われたイヴェントに出演中、ステージ上で大滝詠一に『ナイアガラ・トライアングルVol.2』への参加を打診され、即答。これがきっかけで、大滝詠一、佐野元春とともにナイアガラ・トライアングルとして活動します。ソロとしては、82年のシングル「バカンスはいつも雨(レイン)」が、CMソングとして大ヒット。翌年、この曲も収録したアルバム『STARGAZER』をリリースして、黄金期を迎えます。
84年にアルバム『MISTONE』をリリース。また、この頃から「杉真理とその仲間たち」と名うったイヴェントを主催し、伊藤銀次、安部恭弘、EPOなどと共演します。87年には、ラジオにゲスト出演したのがきっかけで、松尾清憲らとユニット“BOX”を結成。
91年、村田和人と“ALOHA BROTHERS”を、96年には安部俊幸、伊豆田洋之ら
と“Piccadill Circus(”を結成して活動を展開。98年には、結婚・出産で音楽活動を休んでいた須藤薫を、須藤薫&杉真理として復活させました。「一度組んだバンドは死ぬまで解散しない」という基本ポリシーのもと今でも様々なバンドやユニットで活動を続けます。
2022年11月には、デビュー45周年を記念して、6枚組のCD BOXセット『Mr. Melody~杉 真理提供曲集~』をリリース。稲垣潤一、須藤薫、竹内まりや、松田聖子、山口百恵ら82組への提供曲116曲が収められました。
杉真理のアルバム『STARGAZER』
SIDE A
「SHOW GOES ON」
「スキニー・ボーイ」
「素敵なサマー・デイズ」
「OH CANDY」
「風の季節」
「内気なジュリエット」
SIDE B
「サスピション」
「懐しき80's」
「春がきて君は…」
「バカンスはいつも雨」
「スクールベルを鳴らせ!」
「君は天使じゃない」
杉真理のアルバム『STARGAZER』いかがでしょうか?
ちなみに、ウイスキーのCMでよく耳にする「ウイスキーがお好きでしょ」。この曲を作曲したのも杉真理だったのです。
★杉真理 オフィシャル
33rpm『STARGAZER』杉真理
●ON AIR:2023年4月8日(土)21:00~21:55