2023.11.18
プログレの最高峰!
ピンク・フロイドの『狂気』をアナログで
33rpm SEASON III(2023年11月25日OA)No.196
ピンク・フロイド『狂気』
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
11月は芸術の秋にふさわしく、普段なかなかラジオで聞くチャンスのないプログレッシヴ・ロックをお送りして来ました。「プロッグ・ロックの宮殿」最後は、ピンク・フロイドが1973年にリリースした『狂気』です。
プログレッシヴ・ロックの最高峰ピンク・フロイドの『狂気』は、全世界で5,000万枚を売り上げ、マイケル・ジャクソンの『スリラー』に次いで歴代2位の記録を持ちます。
そんなピンク・フロイドは、1943年9月9日生まれのロジャー・ウォーターズがリチャード・ライトとニック・メイソンとバンド結成を構想、そこに1946年1月6日生まれのシド・バレットが参加して誕生しました。始めはパブやクラブなどでサイケデリック・ロック・バンドとして活動していましたが、シドが意欲的な作品を作曲するようになり、バンドをリードしていきました。
1967年レコード・デビューを果たし、1stアルバム『夜明けの口笛吹き』を発表すると全英6位にチャート・イン。しかし、次第にシドが精神を病んでしまい、実質的にバンドを解雇。代わりに68年加入のデヴィッド・ギルモアが中心となり活動を続けます。すると次第に、構成が練りこまれた大作へシフトしてプログレッシヴ・ロックへと発展。
1970年のアルバム『原子心母』は全英1位へ上り詰め、音楽的にも商業的にも大成功を収めます。73年には最高傑作『狂気』で全米1位を獲得、チャートに741週居座るという偉業を達成。70年代後半は『アニマルズ』、『ザ・ウォール』と、ロジャー・ウォーターズの社会風刺路線が強くなるとバンド内がぎくしゃくし始め、83年『ファイナル・カット』をリリース後に活動停止。結果85年にロジャー・ウォーターズは脱退して、法廷闘争にまで発展しました。
その後はデヴィッド・ギルモアを中心に活動を続け、2005年には、チャリティー・イベント「ライヴ8」でウォーターズも参加した一夜限りの再結成。しかしその翌年の7月7日、オリジナル・メンバーのシド・バレットが星となり、2008年にリック・ライトも旅立ってしまいました。ピンク・フロイドは、2014年追悼アルバム『永遠/TOWA』を発表して、その活動に終止符を打ちました。
ピンク・フロイドのアルバム『狂気』
SIDE A
「スピーク・トゥ・ミー」
「生命の息吹き」
「走り回って」
「タイム」
「虚空のスキャット」
SIDE B
「マネー」
「アス・アンド・ゼム(なすがままに)」
「望みの色を」
「狂人は心に」
「狂気日食」
ピンク・フロイドのアルバム『狂気』いかがでしょうか?
ちなみに活動していなかったピンク・フロイドですが、2022年にロシアのウクライナ侵攻を受けて「Hey, Hey, Rise Up!」というシングルをリリースしています。
★ピンク・フロイド オフィシャル・サイト
33rpm『狂気』ピンク・フロイド
●ON AIR:2023年11月25日(土)21:00~21:55