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2023.4.08

Winds of City Pop
逆転のSSW、庄野真代

33rpm SEASON III(2023年4月15日OA)No.164
庄野真代『ぱすてる 33 1/3』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
今月33rpmは、春に相応しいシティポップをお送りしています。「Winds of City Pop」今回は、庄野真代が1977年にリリースしたアルバム『ぱすてる 33 1/3』です。


「飛んでイスタンブール」などのヒットで歌謡曲のイメージが強いかもしれませんが、まぎれもないシティポップ・アーティストの一人庄野真代。1954年12月23日、大阪で生まれた庄野真代は、「6歳の6月6日にお稽古事を始めると大成する」という叔父の勧めでオルガンを始めました。病弱だった幼少期から、小学校高学年になると活発な少女に成長。中学時代はグループサウンズに熱中し、生徒会長を務めました。高校入学と同時にフォーク・グループで音楽活動を始め、音楽中心のキャンパス・ライフを送りますが、受験が近づくにつれメンバーが減っていき、最後はソロとなってしまいました。

浪人中の1973年、YAMAHAボーカルオーディションに合格。
上京してレッスンに励みますが、コンテスト会場で譜面歌手として応募曲を歌う仕事ばかり。その後大阪に戻ってレストランなどで歌っていましたが、やはり実りはなく、二十歳の時、音楽を諦め最後のつもりで出場した『フォーク音楽祭』で事態は一転。地区予選でグランプリを獲得、全国大会へ進むとレコード会社から声がかかります。



1976年、コロムビアからシングル「ジョーの肖像」、アルバム『あとりえ』でプロデビュー。この年、第7回世界歌謡祭で作詞曲がグランプリを受賞しました。翌年リリースした荒井由実のカヴァー「中央フリー・ウェイ」で注目を集め、78年、筒美京平のペンによる「飛んでイスタンブール」が大ヒット、紅白歌合戦にも出場しました。以後「モンテカルロで乾杯」「マスカレード」とヒットを飛ばしていきますが、1980年に突然の休業宣言をして、28カ国132都市を歩く世界一周の旅に出ます。

2年後帰国すると、旅で得た見分を活かした講演会や社会活動の傍ら、歌手活動も再開。91年にはシンガポールでCDをリリース、アジアへもステージを広げます。環境イヴェントなど、マルチに活動しますが、たて続けに事故と病気で入院。人生何があるか分からないとの思いから、『人生やり残しリスト』を作り、夢の実現へチャレンジ。2000年、45歳にして女子大生となり、仕事と並行して法政大学人間環境学部に学びます。



在学中には、さらにもう一つの夢だった海外留学も実現。留学先のロンドンでは、ボランティア活動やチャリティ・コンサートを経験します。帰国後、音楽を通しての社会貢献を目指してNPO法人「国境なき楽団」を立ち上げました。現在は「国境なき楽団PLUS」として、途上国の子供たちへの楽器提供や、平和への思いを歌に託した『セプテンバーコンサート』を開催しています。21年にはデビュー45周年を迎えCD12枚組 BOXセットをリリースしますが、悪性リンパ腫が判明。今では大病を乗り越え、ますますマルチに活躍中です。


庄野真代のアルバム『ぱすてる 33 1/3』
SIDE A

「夢のまんなか」
「ラッキー・デイ」
「土曜日のファニー」
「皆殺しのハレルヤ」
「冬のカーニバル」
「中央フリー・ウェイ」

SIDE B
「気ままな人生(ライフ)」
「Good-bye Morning」
「そうしましょうね」
「ラスト・チャンス」
「カフェテラス」

庄野真代のアルバム『ぱすてる 33 1/3』いかがでしょうか?
ちなみに、彼女の興味は留まるところを知らず、オーガニックソムリエの資格も取得。心と体に優しい音楽と食を提供するカフェ「Com.cafe音倉」を下北沢にオープンしています
★庄野真代 オフィシャルサイト

33rpm『ぱすてる 33 1/3』庄野真代
●ON AIR:2023年4月15日(土)21:00~21:55

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