2025.1.25
2月はDancin’ 80's
ヒューマン・リーグのヒット・アルバム
33rpm SEASON IV(2025年2月1日OA)No.258
ヒューマン・リーグ『ラヴ・アクション』
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
一年で一番寒さが厳しいシーズンとなりました。今月は、皆さんに体を動かし温まっていただけるよう、ダンサブルなレコードを紹介します。
「ダンシング’80s」最初に紹介するのは、イギリスのエレクトロ・ポップ・バンド、ヒューマン・リーグです。イングランド シェフィールド生まれのマーティン・ウェアとイアン・マーシュ。コンピュータ関係の仕事をしていた彼らが、シンセサイザーに興味を持ちバンド活動を始めます。
そのバンド、ザ・フューチャーからヴォーカリストが脱退したため、音楽経験のない友人、フィリップ・オーキーを誘ったのが新バンドの始まりです。78年にバンド名をヒューマン・リーグへと変更、オーキーの友人で映像作家のエイドリアン・ライトも加わり活動をスタートします。
インディーズでのリリースを経て、1979年にヴァージン・レコードからデビュー。デビュー作『人類零年』は高い評価を得られましたが、ヒットまでには至りませんでした。しかし、80年にイギリスの人気音楽番組「トップ・オブ・ザ・ポップス」に出演する機会を得ると、人気ロック・シンガー、ゲイリー・グリッターのヒット曲をカヴァーして注目を浴び、2ndアルバム『幻の果てに』は全英チャートで16位のヒットとなりました。
しかしここで大事件が…。
キーボード・プレイヤーで、オリジナル・メンバーのマーティン・ウェアとイアン・マーシュが脱退。2人はB.E.Fという新たなプロジェクトを立ち上げ、ヴォーカリストのグレン・グレゴリーを加えた3人で、ヘヴン17という新バンドを結成しました。
残されたフィリップ・オーキーとエイドリアン・ライトは、ディスコでスカウトした女学生ジョアンヌ・キャスロールとスーザン・サリーを加え、ヴィジュアルとポップさを追い求めます。
結果、「ラヴ・アクション」「オープン・ユア・ハート」のシングルがTOP10ヒットとなり、そしてとうとう「愛の残り火」で、全英はもとより全米でも頂点を極めます。メンバーを補充して、これらのヒット曲を収録した81年の3rdアルバム『ラヴ・アクション』は、全英1位、全米でも3位の大ヒットとなり、この年初来日公演を行いました。
このヴィジュアルとポップなサウンドが第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの先駆けとなり、デュラン・デュランやカルチャー・クラブへとつながりました。またヒューマン。リーグ自身も86年の「ヒューマン」で再び全米1位を獲得しました。
その後メンバーチェンジやレーベルの移籍を経ながらも2011年に30年ぶりの来日公演を行い、そして現在もフィリップ、ジョアンヌ、スーザンの3人で活動を続けています。
ヒューマン・リーグのアルバム『ラヴ・アクション』
SIDE A
「夢のかけら」
「オープン・ユア・ハート」
「ザ・サウンド・オブ・ザ・クラウド」
「ダークネス」
「ドゥ・オア・ダイ」
SIDE B
「ゲット・カーター」
「アイ・アム・ザ・ロー」
「セカンズ」
「ラヴ・アクション」
「愛の残り火」
ヒューマン・リーグのアルバム『ラヴ・アクション』いかがでしょうか?
ちなみにヒューマン・リーグは、このアルバムから加入したジョー・キャリスまで両手でキーボードを弾けるメンバーが居なかったのだそうです。
★ヒューマン・リーグ オフィシャル
33rpm『ラヴ・アクション』ヒューマン・リーグ
●ON AIR:2025年2月1日(土)21:00~21:55