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2024.10.06

SUNDAY MORNING WAVE
仙台市の音楽ホールと震災メモリアル拠点

2024年10月6日ON AIR「地震に自信を」


仙台市では、音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点の複合施設「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」を整備する計画を進めています。地下鉄東西線国際センター駅北側に整備することにしていて、開館は2031年度を予定しています。今年5月に策定した基本計画によりますと、せんだい青葉山交流広場を敷地とし、床面積最大3万2000m2の施設を建設する予定です。施設の基本理念は「人・文化・まちを育む創造の広場~文化芸術と災害文化がつなぐ 人と人、過去と未来、仙台と世界~」となっています。


この施設の業務委託に係る公募型プロポーザルの審査が実施され、9月8日に設計者を選ぶ最終審査が行われました。審査の結果、建築家・藤本壮介さんの設計事務所が、事業者候補に選ばれました。藤本壮介さんは大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーを務めており、海外でも活躍する注目の建築家です。いくつものプレートが多層に重なりあう外観で、音楽ホールの壁がときに開放され、外部とつながる大胆なデザインを提案しています。2,000席規模の音楽ホールを取り囲むように、バルコニー席、ロビー、テラスなどが四角いプレートの形で寄り集まる構造になっています。最大の特徴は、3月11日などの特別な日に音楽ホールの壁が大きく開放され、建物全体が巨大な劇場空間になること。藤本さんはプレゼンで「震災を巡る様々な思いや記憶が、ある特別な瞬間、音楽の力によって一つになって響きあう。そんな場所をつくりたい」と話していました。

text by 今村文彦

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