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2023.6.24

7月はアメリカンロックを!
何が”錯乱”だったのか?カーズ『錯乱のドライヴ』

33rpm SEASON III(2023年7月1日OA)No.175
カーズ『錯乱のドライヴ』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
7月はアメリカ独立記念日にちなんで33rpmでは、70年代から80年代にヒットしたアメリカン・ロックをお届けします。「ROCK IN AMERICA」初回は、カーズが1978年にリリースしたアルバム『錯乱のドライヴ』です。


世界では有名なのに、日本であまり評価されていないことを「スモール・イン・ジャパン」と言うそうですが、カーズもその一例と言えるかもしれません。

1977年アメリカ・ボストンで結成された、80年代を代表するバンドの一つカーズ。バンド名はメンバー全員が車好きという単純な理由のようです。その中心人物、ギター&ヴォーカルのリック・オケイセックは、1944年3月23日メリーランド州ボルチモアで生まれ、オハイオ州に移り住みます。そしてもう一人、ベース&ヴォーカルのベンジャミン・オールは、1949年4月2日オハイオ州レイクウッドに生まれました。



この二人が学生時代に出会い、一緒に活動する中でカーズに発展。地元のラジオDJが彼らの曲オンエアすると、リクエストが殺到してエレクトラ・レコードと契約。追加メンバー、キーボードのグレッグ・ホークス、ギターのエリオット・イーストンともバークリー音大出身。ドラムのデヴィッド・ロビンソンのアイディアでバンド名がカーズに決定しました。



1978年、名プロデューサーのロイ・トーマス・ベイカーを迎え、1stアルバム 『錯乱のドライヴ/カーズ登場』をリリースするとメディアや評論家から高い評価を得て、全米チャートTOP20入りを果たします。このアルバムで、カーズはグラミー賞新人賞にノミネートされました。79年の2nd『キャンディ・オーに捧ぐ』は全米3位にランクインして順調に経緯、3作目の『パノラマ』では実験的な要素が強くなり、80年代はポップな路線に舵を取ります。



そして84年にリリースされた5枚目のアルバム『ハートビート・シティ』。サウンドはよりポップになり、4枚のシングル・ヒットを繰り出し、バンドはピークを迎えます。シングル「ユー・マイト・シンク」は、マイケル・ジャクソンやシンディ・ローパーを押さえ、第1回MTVアウォードを受賞。「ドライヴ」はライヴエイドのテーマ曲として使われました。



ところが1987年の『ドア・トゥ・ドア』が不発に終わり、この作品を最後にカーズは解散。さらに2000年10月3日にはベンジャミン・オールが亡くなり、完全な復活は不可能となりました。しかし2005年にエリオット・イーストンと、グレッグ・ホークスがトッド・ラングレンを迎えて“ニュー・カーズ”として活動しますが、2010年にはオリジナル・メンバーで再結成。翌年24年ぶりとなるニュー・アルバム 『Move Like This』をリリースしてTOP10入りを果たしました。2018年にはロックの殿堂入りを果たしますが、その翌年の9月15日、今度はリック・オケイセックが星になってしまいました。


カーズのアルバム『錯乱のドライヴ/カーズ登場』
SIDE A

「グッド・タイムズ・ロール」
「ベスト・フレンズ・ガール」
「燃える欲望」
「狂気のふれあい」
「ドント・チャ・ストップ」

SIDE B
「今夜は逃がさない」
「バイ・バイ・ラヴ」
「ムーヴィング・イン・ステレオ」
「オール・ミックスト・アップ」

カーズのアルバム『錯乱のドライヴ/カーズ登場』いかがでしょうか?
ちなみにリーダーのリック・オケイセックは3回結婚しており、最後の妻となったポーリーナ・ポリスコワは、カーズのヒット曲「ドライヴ」のミュージック・ヴィデオに出演した、当時19才のスーパーモデルだそうです。

★カーズ OFFICIAL

33rpm『錯乱のドライヴ/カーズ登場』カーズ
●ON AIR:2023年7月1日(土)21:00~21:55

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