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2023.9.23

シティポップの夜明け前
70’sジャパニーズPOPの名作から

33rpm SEASON III(2023年9月30日OA)No.188
石川セリ『気まぐれ』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
9月はシティポップの夜明け前、70年代ジャパニーズ・ポップスをフィーチャ―しています。ビフォー・シティーポップ「BC 70`s」最終回は、ほぼシティポップに分類しても構わない、石川セリが1977年にリリースしたアルバム『気まぐれ』です。


アメリカ人の父と日本人の母を持つアーティストで、井上陽水夫人としても知られる石川セリ。1952年12月27日神奈川県に生まれ、1969年、高校生でコーラスグループ「シングアウト」に参加。71年に日活映画『八月の濡れた砂』の主題曲によりデビューしました。72年には、その主題歌と両A面のシングル「小さな日曜日」でレコード・デビュー。
同年1stアルバム『パセリと野の花』は、NHKの音楽番組「ステージ101」などで御馴染み、シングアウトのキーボーディストであった樋口康雄がプロデュースを手掛けました。



74年にはレーベルを移籍して、シングル「遠い海の記憶」をリリース。そして1stから4年後の76年リリースの2ndアルバム『ときどき私は』は、荒井由実や、下田逸郎、松本隆といった作家陣に加え、矢野顕子、後藤次利、村上秀一といった強力なサポートを得てニュー・ミュージックへと進化しました。



77年には、その頃付き合い始めた井上陽水が彼女の気を引くためほぼ即興で作ったと言われるシングル「ダンスはうまく踊れない」で、自身初のオリコンにチャート・イン。後に、高樹澪はじめ数多くのアーティストにカヴァーされる名曲となりました。この曲も収録したアルバム『気まぐれ』は、矢野顕子の夫、矢野誠がプロデュースを手掛け、井上陽水はじめ、頭脳警察のPANTA、来生たかお、南佳孝など多彩な作家陣をラインナップ。まさにシティポップ一歩手前の世界観を描いていました。



78年には井上陽水の猛アタックにより結婚、出産を経て少しの間活動を休止。
81年からは再び本格的に活動をはじめ、坂本龍一、松任谷由実、大貫妙子から筒美京平まで、日本のポップスの中心人物らとコラボレーションして、次々と作品を発表。1985年の『楽園』まで、年に1枚のペースでアルバムを発表してきました。



また83年12月には長女ニサが誕生、2007年に依布サラサとして歌手デビューしています。85年以降は音楽活動を休止していましたが、10年後の1995年、武満徹ポップSONGS『翼』をリリ-ス。武満徹の楽曲を服部隆之、コシミハル、羽田健太郎らが編曲、谷川俊太郎が5曲詩を提供しました。

2008年には23年振りの新曲を発表。その新曲と合わせて、自らセレクトしたベスト・アルバム『Re:SEXY』をリリースして、Billboard Live 3か所でコンサートも開催しました。2012年にはフィリップス時代のアルバム8タイトルがタワーレコード限定で発売され、現在は娘と福岡県に暮らし、親子でラジオ・パーソナリティーも務めているそうです。


石川セリのアルバム『気まぐれ』
SIDE A

「Moonlight Surfer」
「ひとりぼっちの日曜日」
「昨日はもう」
「Midnight Love Call」
「Why」

SIDE B
「ダンスはうまく踊れない」
「すれ違い Highway」
「Flight」
「るれーぶえらび」
「気まぐれ」

石川セリのアルバム『気まぐれ』いかがでしょうか?
ちなみに、石川セリと井上陽水との出会いはラジオ番組。当時すでに結婚していた陽水はその時セリに一目ぼれ、離婚後に彼女と結婚したのだそうです。

★石川セリ オフィシャル・サイト

33rpm『気まぐれ』石川セリ
●ON AIR:2023年9月30日(土)21:00~21:55

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