「やがて、私の時代が来るだろう」
作曲家マーラーが起こした革命とは…

仙台フィルハーモニー管弦楽団とDate fmが、クラシック音楽の魅力を伝えていく『クラシック音楽入門 プログラム』Wave Symphony。今シーズンact Ⅷのコンセプトは【Chronicle（クロニクル）＝物語、年代史、記録】。名曲には、曲自体の物語だけではなく、作曲家自身の人生や世界史に残る歴史的な出来事が背景に隠されていることがあります。聴くだけではわからない…でも知ればより一層深みを増す、面白くなる。act Ⅷはそこにスポットを当てます。

番組前半は、仙台フィル事業部の関野氏による、楽団の最新情報をお届け。後半は、クラシックの名曲に秘められた物語、世界的な出来事から読み解く音楽の歴史、作曲家自身の人生など、クラシックを知り尽くした仙フィル団友のチェリスト、山本純氏に解説していただきます。

今回は、作曲家グスタフ・マーラーが起こした音楽の革命について解説します。マーラーの時代、クラシックは大衆音楽のひとつで、コンサートの演奏中も雑談可能、出入り可能。今でいうクラブのような環境だったそうです。音楽を真摯に愛していたマーラーは、この形式に抜本的な改革を起こしました。

現在のクラシックコンサートのように演奏中は出入り禁止、私語禁止としたり、演奏は作曲家の意思を尊重することが当たり前だったものを、指揮者の自由な解釈で演奏をすべきと、曲の時間を短くしたのです。今では当たり前のことですが、当時は各方面から非難を浴びながらも「やがて、私の時代が来るだろう」と信念を通したマーラーについてのお話し、じっくりとお楽しみください。

仙台フィルWave Symphony
●日時：2023年6月4日（日）19:00～19:55
●出演：浅野彰信、関野寛（演奏事業部）、山本純（仙台フィル団友・チェリスト）