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2023.10.28

秋深し、アナログで聴くプログレよ
YESの『究極』とは…

33rpm SEASON III(2023年11月4日OA)No.193
YES『究極』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
11月は芸術の秋にふさわしく、普段なかなかラジオで聞くチャンスのないジャンル、プログレッシヴ・ロックをお送りします。「プロッグ・ロックの宮殿」今回は、YESが1977年にリリースしたアルバム『究極』です。


1960年代後半から70年代にかけて、前衛的・実験的なロックがイギリスで誕生しました。「進歩的な、発展的な」という意味のプログレッシヴ・ロックは、様々なジャンルを飲み込んだ、常識にとらわれない音楽の集大成と言えるかもしれません。



YESの中心人物でベーシスト、クリス・スクワイアは1948年3月4日生まれ。とあるバーで44年10月25日生まれのヴォ―カリスト、ジョン・アンダーソンと意気投合。そんなクリスのバンド、メイベル・グリアーズ・トイショップにジョンが加入してYESの歴史は始まります。バンドは68年に「YES」と改名して、クリームのフェアウェル・コンサートの前座を担当。これがきっかけでアトランティック・レコードと契約、69年『イエスの世界』でデビューします。メンバーはジョン、クリスに加え、ドラムにビル・ブラッフォード、ギターがピーター・バンクス、キーボードはトニー・ケイ。70年の2nd『時間と言葉』ではオーケストラとも共演も果たしました。



71年の『サード・アルバム』からはギタリストが技巧派のスティーヴ・ハウに交代して、プログレ期の幕開けとなりました。4作目の『こわれもの』では、キーボードがリック・ウェイクマンにかわり黄金時代を迎え、シングル「ラウンドアバウト」がヒットして、YESの名は世界中に広まりました。しかし翌年の『危機』を最後に、ビル・ブラッフォードが脱退。73年の『海洋地形学の物語』をもって、今度はリック・ウェイクマンも脱退してしまいます。代わりにパトリック・モラーツを迎えるとフュージョン色を強め、長いツアーの後にメンバー全員がソロ作品をリリースしてひと段落。



3年ぶりの新作『究極』ではリック・ウェイクマンが復帰、初のセルフ・プロデュースとなり、ジャケット・デザインもヒプノシスが担当、イメージを一新した意欲作となりました。続いて『トーマト』ではニュー・ウェーヴ的なサウンドを聴かせてくれましたが、ツアー終了後にジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンが脱退。バンドはバグルスの二人を吸収して活動を続けますが、不調に終わりとうとう活動休止してしまいます。



3年の沈黙を置いて発表された83年の『ロンリー・ハート』では、ジョン・アンダーソンが復帰、トレヴァー・ホーンのプロデュースで新しいYESが誕生。タイトル・チューンが全米1位に輝き、彼ら最大のヒット作となりました。アルバム収録曲で初のグラミー賞を受賞、2017年にはロックの殿堂入りを果たします。ところが、2015年6月27日、唯一のオリジナル・メンバーだったクリス・スクワイアが病に倒れ星となってしまいました。しかしその後もバンドは続き、かつてリック・ウェイクマンが言っていたように「メンバーは変わってもレパートリーを演奏し続ける交響楽団のよう」になっていくのかもしれません。


YESのアルバム『究極』
SIDE A

「究極」
「世紀の曲り角」
「パラレルは宝」

SIDE B
「不思議なお話を」
「悟りの境地」

YESのアルバム『究極』いかがでしょうか?
ちなみに、YESはメンバーの出入りが激しく、メンバーや時代によって音楽性も変化する
まさにプログレッシヴなバンドと言えるのではないでしょうか?

★YES オフィシャル・サイト

33rpm『究極』YES
●ON AIR:2023年11月4日(土)21:00~21:55

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